シリーズ第3回 米国税制の確定申告
米国ではForm1040という申告書フォームを使用して確定申告を行います。基礎控除にはStandard deductionというものがありますが、Itemed deductionというものもあります。2025年に所得が20万ドルある単身者でItemed deduction が10万ドルあるケースで考えていきます。
✅ 結論
👉 Form 1040では「Standard Deduction」と「Itemized Deduction」は併用できません
- どちらか一方を選択する必要あり
- 原則:大きい方を使う
✅ なぜか(制度の本質)
米国税制では、
課税所得 = 所得 − 控除
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この「控除」の部分は
- standard deduction(標準控除)
- itemized deduction(項目別控除)
の どちらか1つだけ 使う設計になっています。
👉 二重控除を防ぐため
✅ このケースで説明(2025年・単身・所得200k)
前提
- Filing status:Single
- 所得(AGI想定):200,000ドル
- Itemized deduction:100,000ドル
① Standard Deductionの場合
2025年は未確定ですが、2024ベースで考えると:
👉 約 $14,600前後(single)
計算
課税所得 = 200,000 − 14,600
= 185,400ドル
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② Itemized Deductionの場合
課税所得 = 200,000 − 100,000
= 100,000ドル
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✅ 比較(ここが重要)
選択課税所得Standard185,400Itemized100,000
👉 差額:
185,400 − 100,000 = 85,400ドル
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✅ 税額インパクト(ざっくり)
この85k差はかなり大きくて:
👉 税率24%帯とすると
約 20,000ドル前後の税差
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✅ 実務判断
このケースなら
👉 100% Itemized deductionを使う
✅ ただし重要な注意点
① 本当にItemizedが100k使えるか?
米国では制限あり:
- SALT上限:10,000ドル制限
- 医療費:AGIの7.5%超部分のみ
- 寄付:所得制限あり
👉 100k満額使えるケースはレア
② Alternative Minimum Tax(AMT)
高額Itemizedだと:
👉 AMTで否認される可能性あり
③ フェーズアウト的影響
(以前より緩和されていますが)
👉 高所得帯は「隠れ制限」がかかるケースあり
✅ 本質(かなり重要)
Standard vs Itemizedは「大小比較」の問題ではなく 実際に使える控除の質の問題
✅ 実務的な考え方(おすすめ)
判断ステップ👇
- Itemizedの内訳を分解
- 制限後の金額を再計算
- Standardと比較
✅ まとめ
- StandardとItemizedは併用不可
- 基本は「大きい方」を選択
- ただしItemizedは制限あり
- 高所得者はAMTにも注意
✅ 「Itemized deductionが10万ドルあるなら、当然それを使うべき」
そう考えるのが普通です。
実際、
- Standard deduction:約14,600ドル
- Itemized deduction:100,000ドル
👉 比較すると圧倒的にItemizedが有利に見えます。
しかし実務では、
「10万ドルあるのに使えない」ケースが普通に起きます
それどころか、
👉 思ったより税金が減らないどころか増える場合もある
今回は、
- なぜItemized deductionが使えないのか
- どこで削られるのか
- プロはどう見ているのか
を、かなり実務寄りで解説します。
■ 前提ケース
今回の想定:
- 年収(AGI):200,000ドル
- Filing status:Single
- Itemized deduction:100,000ドル
理論上:
課税所得 = 200,000 − 100,000 = 100,000ドル
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👉 かなり節税できるはず
■ しかし現実は違う
👉 Itemizedは「総額」ではなく「構成」で決まる
ここが大きな落とし穴です。